11ガツ17、18ツアー
2012年11月17日
久しぶりのタノンティア。場所は南三陸です。
今回のメンバーは牛乳君(仙台)、イイツカくん(土浦)、JNくん(横浜)の計4名。なんとも色気の無い男臭いベテラン揃いのチームです。
南三陸に作業に来るのはおよそ1年ぶり。印象派というと「変わってない」。こんなにも変わっていないものか。復興が始まっていると言うより野ざらし感。病院なんかは取り壊されていたけれどもちろん新しい建物なんかもないし、そこらに瓦礫がまとめられて山になっている。
南三陸のボランティアセンターは8時半集合9時から作業スタートとという遠方から来る人たちにはちょっと早起き必須の受付です。イイツカくんは仙台発の僕らと合流するために、道の駅で仮眠して参加という正気の沙汰とは思えないスケジュールでいつもボランティアに向かっています。
道はスイスイ、2時間弱で南三陸ボランティアセンターに到着。名簿に名前やボランティア保険の有無(現地で加入できます。無料。)を記入し、それぞれの車で現場へ向かいます。
本日の現場は十日町という場所。観光客の慰問場所にもなっている鉄骨剥き出しの庁舎が残る場所も見えて海も見えるど真ん中のエリアです。作業内容は地面や地中に埋もれている瓦礫の撤去です。
もともと工場か何かがあった場所なのか、大きな穴がいくつも空いてます。作業中に落ちると危険なので大きなコンクリートの瓦礫で蓋をして応急処置。
今日のボランティア参加数は60名ほど。宮城ナンバー以外にも群馬や札幌、川崎ナンバーも目立つので未だに各地から駆けつけてくれているようです。宮城の「わ」ナンバーもあるのでレンタカー借りて来てくれているのだな。ありがたや。
大きな石やコンクリートを除けると冬眠前のダンゴムシくんたちを起こしてしまいます。ごめんなさい。
ほじくり出した物はコンクリート片や石、プラスチック、鉄、磁器、木材などなど分別して行きます。
秋の東北、さすがに寒さが厳しくなってきました。お昼休みに前から気になっていたラーメン屋さんがあったので暖かい食事を求めて試しに行って見る。
放置されたバスがラーメン屋さん...おいおい、ダサすぎる...。
...座席がそのままテーブルに...。斬新すぎる。
...しかしメニューは充実。
ナンバーも付いていないこの放置バスが客席。キッチンの付いたマイクロバスが営業のためにやってきて運転席越しにできあがった料理を受け渡す。斬新。
外にまわるとこんな感じ。透明のドームで繋げられている。一昔前のラブホテルの会計システムみたいだ。斬新。
エアコン、大型テレビ完備。真夏やこれからの季節にはとても助かります。今日は小雨もぱらついてきたのでありがたい。
むさぼり食う野獣たち。
セットのミニ炙りチャーシュー丼は美味かった。ラーメンのコスパは...並、かな。だけど雨風寒さを凌げたので総合的にはかなり高得点。
SタノはMイイツカくんのために運びきれないくらいの重い瓦礫をバケツに入れて待ち構えます。単調な黙々とした作業に飽きてくるのでこんなプレイも大切です。
そもそも「こんな作業必要か?ここは緑地公園になるのだから重機でごっそりやって埋めてしまえば良いし...。」という疑念は払拭できません。そこで牛乳君「ボラセンの人たちも特段必要な作業ではないとわかっているようです。だけれど地元の人たちが通るときにボランティアがいるのを見ることで、復興してきている気持ちになれる。観光客も多く通るのでいまだボランティアが必要で、働いている人たちがいることをアピールできる」と。なるほど、我々はパフォーマーとしての役割が大きいわけか。「ここである程度分別したものが、山の裏側にある港に面したJVの再処理工場で別な人の手で更に丁寧に分別される。その人手が地元の雇用になっている」と。ナルヘソ。そうやって経済もまわるのだ。
休憩の合間に何やらスケッチブックに絵を描いている本日最年少参加の16歳の少女。この広がる惨状を描いているのか...と、ちょっとした感動をおぼえて近づいて覗いてみると...美少年のアニメキャラを描いていました。世の中は思うようにならない...。
定時15時に作業終了。ところどころにコンクリート片の山ができてます。
我らタノンティアのエリアもコンクリートの床が全て露出するくらいに片付きました。雑巾がけしたいくらいです。
ボランティアセンターに戻ってからいざ石巻へ。
今夜は石巻の復興民泊に泊まって、明日はあたりを巡ってみます。
あれだな、早起きして駆けつけ体を動かして汗をかくという最近のボランティア内容はゴルフに近いな。
(つづく)
Posted taiga : 2012年11月17日 23:59