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2012年01月29日


今日の現場は宮城県山元町。いちごで有名な町です。仙台市内、長町インターから東部道路に乗って終点の山本インター下車でぴったり1時間。けっこう近い。
メンバーは僕のほかに仙台からはニヘー君、チョーさん、ハルカンノ、福原くん。東京からオオハシさんの計6名。

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今回お世話になるのはテラセン。タノンティア・サテライトの人たちは何度か参加したことのある場所なので、事前に連絡を取ってくれたニヘーくんのお陰もあって、仕事にかかるまでの現場振り分けもスムース。やっぱりコミュニケーションの取れている場所は動きやすいです。以前から僕のブログを見ててタノミッドの存在も知っててくれていたりして、うれしい限りです。

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タノンティアの作業内容は家屋床下の泥かき。久しぶりです。僕らのほかに、常連の北茨城からのチーム、東京から飛び職人のチーム、そしてテラセンスタッフという複合チームによる現場作業です。依頼主はというと以前、サテライトが作業した現場と同じ主。元・東北工大の先生です。実は以前作業した場所に家を建てる計画だったのですが、被災地によくある『修復は良いけれど、住居を新しく建てるのはダメ』法によって、基礎しか無くなってしまった元の自分の敷地に住居を建てるのを断念。数百メートル山側に流されずに残った家を、移転を決めた元・住人から譲り受け、修繕して住むことを決めたそうです。ニヘーくんは2度目の対面です。

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今回の現場で素晴らしかったのが、それぞれのチームがプロフェッショナルだったこと。

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北茨城チームは床板を剥がしていきます。その筋の人たちでしょう。工具の装備も素晴らしく手際も良いです。

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鳶さんチームは母屋の隣の納屋をみるみる取り壊していきます。

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われわれが泥かきするには床板が無くなるを待たなければならず、その間タノンティアチームは敷地の土を掘り返してガラス片や瓦礫を拾って袋に詰めていきます。それぞれこれらの作業は打ち合わせなく、各々のチームが現場の状況を見てやるべきことを決めてやる、という呼吸の中で行われました。

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床板の剥がれてきたところで、タノンティアチームメンバーは少しずつ家屋の現場に入っていきます。根太などに残った釘を抜いていきながら、柱にこびり付いた泥をブラシで丁寧に落とし、床下の泥を取っていく、という作業を分担作業で行います。床下の泥は1年放置されてカピカピになっています。砂埃っぽくて今日の鼻毛伸び予想率は2mmです。

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お久しぶりだね、泥くん。周囲が田んぼに囲まれた土地柄か籾殻が多いです。

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昨日の牡鹿半島の現場に比べると日差しも強く、風は穏やかで作業はしやすい。とは言ってもやっぱり休憩時間など作業を止めると凍えてきます。脂肪の壁に包まれた肉体を持つチョーさんは地面のガラス片や瓦礫をモノともせず、はしゃいで転がります。

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タノンティアチェアーは安らぎの時間をサポートしてくれます。

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依頼主の先生は集まった材木で焚き火をしてくれました。かなり暖まります。

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テラセンチームは軍事車両のような厳つい車でやってきました。庭に生えている、枯れてしまった松の木を次から次へと倒していきます。

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せっかくのタノミッドも倒木の下敷きに...。

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倒した木はチェーンソーで細かく切って集めていきます。

お昼休みを取って、午後も作業再開。黙々と作業を続けてきます。

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鳶さんたちは屋根に登って壊れた瓦を撤去していきます。やっぱり現場の花形、鳶さんたちは格好いいなぁ。

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しばらく先生の姿が見えないなー、と思っていたらスーパーで袋いっぱいのサツマイモを買って登場。どうやら焚き火を見てたら焼き芋がしたくなったようです。喜ばせ組のオオハシさんとハルカンノはサツマイモをアルミホイルで包むお手伝いです。

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プロの焚き火職人だ、という先生は焼き芋に夢中です。どうしても僕たちに焼き芋を食べさせたいのです。きっと感謝の気持ちを伝えたいのでしょう。

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最後の休憩、おやつ時間に美味しく焼き芋を頂きました。ホクホクで甘々。

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ホクホク。

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ガツガツ。

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腹ごしらえして泥かき作業も佳境に入ってきました。

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イモ喰った後に、このダラシない尻から放屁をくらうのだけは御免です。

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本日のタノンティア、ミッション完了です!

僕は帰り道に山元町で苺を買って帰ろうと思っていたので、ニヘーくんがテラセンの人に聞いてくれたり方々に電話を掛けたりしてくれていたのですが、やっと見つけた販売所に電話かけてみるとお昼で売り切れ。実際、今年は震災の影響で収穫できた量も少ないそうです。代わりと言っては何ですが「もしかしたら」に賭けて帰り道のスーパーに立ち寄ってみました。

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お店に入るやいなや「喰ってかい〜ん(たべていきなさい)」と魚のお味噌汁を振る舞ってくれました。異常に魚の多いお店?というか、魚屋さんにスーパーがくっついた感じです。残念ながら山元町の苺は売っていませんでした。

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狭い店内で並んでお味噌汁をいただきます。

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お客さんがくる度に、場所を移動していただきます。

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酒の肴に合いそうなお総菜やツマミの宝庫でした。店の中でイカや魚も焼いています。テラセン帰りには是非寄ってみてください。

今日の現場は「人が住むために」の作業だったので充実感があった。(もちろんまだ住民たちと行政の議論の最中で、この場所も本当に住み続けて良いのかどうなるのかわからないのだけれど。)
それにしても山元町は思いのほか近かった。作業も昔ほどハードでは無さそうだし、仙台の人でボランティアやってみたい人たちにはいい現場かもしれませんよ。行く前に予めセンターに問い合わせてみることをお忘れ無く。

Posted taiga : 2012年01月29日 23:37

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