タテマシ
2011年06月15日
今日のタノンティアカーは久しぶりに一人ぼっち。もぅあと2週間ほどでタノンティア終わりかなぁ、なんて物思いにふけりながらハンドルを握っていました。本業(?)のアーティスト仕事の準備などで東京へ戻り、仕事が終わる8月末まで被災地を離れなければなりません。戻ってきてまだやることがあればタノンティアは継続されますが、もしボランティアが必要なくなればそのままタノンティア終了。まぁ石巻だけが被災地ではないのでその時の状況をみて考えますが。
電車が走れるようになる見込みがまだないので三陸道はバリバリ拡張工事中。
今日の現場は昨日の続き。かれこれ4日目になるのでしょうか。タノミッドのために長引かせているわけではなくて、庭に広がったヘドロが多い。それに毎回5〜7名程度で作業しているのでしかたがありません。20名ぐらいで臨む、と言いたいところですがあいにくボランティアの数は減っているし、それよりも敷地が特別広いわけではないので人が多すぎても邪魔になる。
ボランティアセンターで捕獲したのは仙台の営業マン、ワーホリ明けの名古屋の大学生、宝塚からバスで来たT島屋のOLさん、東京は神田よりTheNorthFaceショップの店員さん3名の計6名。昨日に引き続き僕を含めた7名でタノンティアです。みんな明るい人たちだった!今日も和気藹々。
店長にお願いして休みをもらって来たそうです。今夜は石巻VCでキャンプ。
エアー枕を持参なんて...さすがアウトドア系。
タノタニック。
午後もじゃんじゃん土を土嚢袋に詰めます。日陰での作業は少しだけ楽。
タノミッドがそろそろ限界に来ました。でもまだまだ土嚢袋は増えそう...。もう一戸、別棟を造ろうかとも迷いましたが建て増しすることに決定!
ボランティアセンターからはタノミッドの噂を聞きつけて3名ほど乗せて視察に車がやってきて写真を撮っていきました。「やっぱりタノさんの仕業でしたか!」「ただ泥を掻くのもこういうのができてくると楽しくて作業にやりがいを感じるよね」と。僕の思うつぼです。これから石巻では競うように土嚢袋は綺麗に積まれていくでしょう。
まだまだ土嚢袋が届きます。
今日の残りの作業を考えて、欲張らずに土嚢袋一袋分の幅だけ建て増し。
毎回恒例のアイスの差し入れ。お昼には飲みきれないぐらいの飲み物も差し入れてくれます。奥さんもタノミッドはちょっと自慢げ。お隣さんは他のボランティアでもう片付いたのに、僕らに差し入れを持ってくるために毎回きてくれます。
奥さんもお隣さんも僕らに差し入れするのが日課。彼女たちの日々の楽しみとして日常になっています。
「作業が長引いてしまって、毎回足を運ばせてしまって申し訳ないです。」
「いえいえ、急いだってしょうがないからどれだけかかってもかまいませんよ。」
と毎度毎度のやりとり。
差し入れも労いも心からありがたく感じるけれど、僕らが来なくなったときのことを考えると、辛い。僕らはいつか去らなければならない。
喜ばれると思って朝、「今日で終わらせますから!」って言ったときの顔は笑顔では無かった。
本日のタノミッド作業終了。ホント遺跡みたいだな。
もう「土嚢の山」なんて言わせない。タノミッド。
裏側だって丁寧に仕事しますよ。
帰りは今日もちょっと海側を通るコースのタノンティアツアー。Northの子たちは何も無くなってしまったその風景を初めて見て、涙をこらえられなかった。僕も最初はそうだった。
だからこの3ヶ月間、僕は石巻に通っている。そして今、みんなと一緒に笑って瓦礫を運んでる。そこにひざまづいて涙を流し続けてても先には進まないから。
明日にはきっときっとタノミッド竣工。あともうちょっと。
Posted taiga : 2011年06月15日 22:13