tanonteer.taigart.com : 2011年06月


ツヅク

2011年06月30日


ここのところの悪天候から一転、今日は朝から猛暑です。
いつものように石巻へと車に乗り込むと一本の電話が。今日のタノンティアには参加しないベテランセーコ嬢。いつもの待ち合わせ場所の北四番丁でノーメイク(萌え)でコーヒー片手に待っていてくれました。見送りのために珈琲一杯だけを届けに朝早くから待っていてくれるなんてありがたい。まるで戦地へ向かう特攻隊の気分になります。
今日でタノンティアはしばらくお休み、とりあえず最後の出動です。そんなことを汲んで見送りに来てくれたのでしょう。気持ちは一緒にタノンティア。

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今日の現場は戸建ての庭のヘドロ掻きの継続。前に入ったチームの報告書によると、あと5,6名で1日の作業とのこと。今日のタノンティアチームは4名。まぁ頑張ればどうにかなるかな、と思いながら現場に向かうとそこは広すぎるお宅。庭の面積だけで200坪くらいあります。そのうちのほんのちょっとしか作業終了していません。

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前回ボランティアが来たのが1週間ほど前。ここ1週間で雑草がグングン育ってきてしまったとのことで、更に作業は難航します。

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ヘドロ層は厚いところで5cm。タノンティアバスツアーで挑みたかった。


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水が復旧していて助かります。

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カメラを確認したらお尻から撮られていました(byユミッペ)。サービスショットです。

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朝のちょっとの作業も暑さでヘトヘト。家主さんから美味しいリンゴジュースを差し入れて頂きました。

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タカハルンティアの高晴くんから紹介されたM原くんが遅れて到着〜。はじめまして。東京からバイクで参戦です。

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スコップよりもちり取りを使うと座ったまま作業できるので少し楽。でも少ない人手であまり作業が捗らず。

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午後には救援隊も参戦。ボラセンに「人足りないよぉ〜」と要請していたので追加で送り込んでくれました。社協のナイスアシストです。
このチームは社長さん率いる千葉の美容師さんチームです。marusan hairは千葉市近郊に十数店舗展開しているそうですが、震災以来毎月スタッフを交代で石巻に連れてきているとのこと。このあいだの柏の居酒屋さんといい、千葉にはなんかボランティアスピリッツが根付いているのだろうか。僕の中で今、千葉県民がアツイです。指示を出すと「承知しました」と返してくれるのがさすが職業柄。

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午後も炎天下の中、黙々と作業は続けられます。

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若さっていいね。

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さすがの僕も熱中症気味。コンビニで買ってきていた袋氷で首を冷やすと生き返ります。これからの季節はクーラーボックスに氷は必須です。

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「デンワ オウチ カエル」(※出典:E.T)

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ずいぶんとキレイになってきましたが

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8名/5日ほどの面積が残っています。タノンティアバスツアーで挑みたかった。緑(雑草)のあるところはヘドロのあるところ。

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仕事量の割りにタノミッドは低め。敷地が歩道より低くなっているためです。

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帰宅途中の子どもたちにも安心の高さです。

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今日はユミッペとミキちゃんもタノンティア。いつもマズイお弁当ありがとう。

4時にこの現場を終えてからもう一件向かいます。場所は最大級のタノミッドのある現場。庭の木を切って欲しいと頼まれていたのを残して東京に戻るわけには行きません。
もうさすがに撤去されているだろうな、と思いきやその一帯は未だ手つかず。数週間経っているのに裏の瓦礫が重機でちょっとだけ撤去されたようなくらいでほとんど変わっていません。このエリアはどうなるのでしょう。

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久しぶりにタノミッドに登ってみた。やっぱりデカイね。

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土のう袋からは植物の芽が出てきていました。

津波は貧しい人も豊かな人も、良い人も悪い人も、偉い人も偉くない人も全て「平等」に飲み込みました。

これからしばしのあいだ被災地現場を離れます。
戻ってきたときに必要とされているかされていないかはわかりませんが。

この3ヶ月間タノンティアに参加してくれたみなさま本当にお疲れさまでした。ありがとう。引き続きよろしくお願いいたします。タノンティアブログも書ききれなかったこと、書けなかったことなどちょこちょこ続けるつもりです。

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〆の夕飯は一人でココイチカレー。ソーセージカレーにイカとチーズトッピング、300g 3辛です。

泣かせた女の数知れず
罪滅ぼしのボランティア

また慌ただしい日々がはじまります。つづく

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ハツタイケン

2011年06月28日


今日は渋滞がちょっといつもより酷かったのでボランティアセンターに到着したのは10時近く。ニーズをもらいに行くと、無い。ほかのボランティアたちもニーズ待ちをしている状態。朝8時半まで大雨だったのが急に晴れ上がり、マッチングもままならない様子。多くの被災者はアパートなどが多い仙台などの被災宅から遠くの都市に避難していることも多い。平日ともなれば、多くの被災者は仕事に出ていて急に仕事を休んで現場に向かうこともできない。基本的に被災者の立ち会いがなければボランティアの作業は許されないのです。

それを差し引いても、実際のところボランティアにできるニーズは減ってきているとのこと。もう3ヶ月も経てば、親戚友人で片付けたところもあれば、重機を使って取り壊しをするので必要のないところも多い。側溝掃除は必要だけれど、多くの人が町を離れてしまい自治会が成り立たず要請がまとまらないこともあれば、排水の流れる先が地盤沈下していたり、詰まっていたりで側溝掃除をしても...という場所が多いのも事実です。こんなにニーズをもらうのに苦労したのはこの3カ月で初めてです。ニーズが減っていることを喜ぶべきなのかもしれないですが、手放しでは喜べない被災地の現状。

やっと手に入れたニーズは被災住宅の壁掃除。石巻ボランティアセンターでは通常「外壁掃除」の依頼は断っていて、僕のもらったニーズも一度断ったものだったそうですが、諸処の理由(さっさと僕にニーズを渡さないと社協の人たちの業務の邪魔になるw、ステディJ子さんに喜んで貰える案件)から半ば個人的に作業することになりました。外壁掃除は初体験の仕事です。

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津波の跡は生々しく残っています。公道からの高さは約150cm。

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依頼者宅はお琴や三味線の先生をしている齢80近いおばあさん一人暮らしのお宅。

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今日のタノンティアは4名。
楽そうに見えてこれが結構大変。どうやら○○レモンなどの食器洗剤より、バス○○ックリンなどのお風呂掃除洗剤のほうが良く落ちます。こびりついた汚れをブラシで力強くこすって落とします。男性陣はみんな素早くシコシコとこするのが得意です。

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半日かかってずいぶん綺麗になりました。網戸も綺麗に掃除します。

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外れて後ろに落ちていた雨樋もこっそり直しておきましたよ。

作業終わりにおばあちゃんが袋に入った志をくれようとしたので必至に拒否。僕らはもらうわけにはいきません。涙ながらに何度も何度も頭を下げてくれました。僕らは名も無きボランティア。お金も涙も要りません、代わりに僕らには笑顔をください。

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オカちゃん、ミキちゃん、ニヘーくんのお馴染みメンバー。もう僕がいなくなっても大丈夫な面々です。

いよいよ明日が来ますか。

ボラセンに戻ると社協の人から「今日のタノミッドの写真見せてください」と言われました。今日はタノミッドは無かったよ、と言うとちょっと残念そう。というか、いつの間にかタノミッドという言葉が知られていることを知りました。

夜は仙台に戻ってインタビュー取材を受けました。なんか気の利いたこと言えなかったなぁ。もっと女子にモテそうなこと言えれば良かった。

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5カイメ

バスツアー | 2011年06月27日


いよいよタノンティアバスツアー最終日です。でも天気は生憎の雨模様...。
ちょっと足取り重く、集合場所のメディアテーク正面玄関まで行ってみると...。
!!!。

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タノンティア君リアル!何と前回うちわを自作してきてくれたゲンさんが、今度はマネキンのタノンティア君を作って持ってくれました!かなりビビりました。

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もちろんバスは補助席を出さなければならないくらいの満員乗車でしたが、暗黙の了解でバスツアーに同乗させることにしました。人は助手席でもタノンティア君の座席は窓際の良い席です。当然のように誰も不満を言わない素敵な参加者たちによるタノンティアバスツアー最終回。

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大雨だったので、ボランティアセンターも個人のボランティアは作業中止。僕たちの今日の現場の民宿は、タノンティアカーで3日ほど前に入っていた場所の継続で、屋根のついた屋内作業もあるので予定通り作業を行うことにしました。

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屋内作業は1階部分の廊下や客室の天井はがし。数百本ある小釘も一本一本丁寧に抜いていきます。

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バールで天井を突き破ると、天井裏からは砂や漂流してきた瓦礫が落ちてきます。

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屋外チームは大雨に打たれながら側溝のヘドロかき。風も強くて気温も低い。

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お昼休みは雨風しのいで屋内で。

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濡れた女性達は僕を癒してくれます。

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休むとさらに体が冷えてきます。

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チョーさんやK野さんが毎回作ってきてくれる、クソマズイおにぎりやサンドイッチの味とも今日でお別れです。おにぎりの具材はキッチンの三角コーナーにあるものを使っているそうです。

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午後も作業続行。雨はいっこうに止みません。民宿まわりの側溝は完全制覇。

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ヘドロを取り終わった側溝の蓋や縁はきれいにしてから閉めます。

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蓋が津波で流されてしまっているのでところどころ落とし穴のような歯抜け状態。みんなで瓦礫の中から探し出します。

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すっかりオヤジさんに懐いた震災迷い犬のキクちゃんは作業の邪魔ばかり。

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昨日に引き続きテレビ取材も同行です。雨の中の撮影ご苦労さまです。

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ヘドロかきが終わったチームは室内の大清掃。

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オヤジさんは黙々と客室の修復です。まったく気の遠くなる作業。
お似合いの優しく明るい奥さんからは休憩時間にガリガリくんの差し入れです。冷えた体を更に冷やして僕らに気合いを入れてくれます。

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タノミッドは低めが2山。

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今日のタノンティアは28名+撮影2名+タノンティア君(車内待機)。県外からは千葉や東京、遠くは京都から。帰りのバスでは「タノンティアの唄」3回強要!最後なので喉を痛めるまで歌わせます。

全5回のタノンティアバスツアー、怪我や事故もなく無事終了することができました。感無量。御参加頂いた皆様本当にありがとうございました!

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撮影同行の藤井くんは生まれたての我が子に会うために埼玉へ。おめでとう!そしてごくろうさまでした。

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ウダウダ食事会。もちろん宴の最中もタノハラは止みません。

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ゲート

2011年06月26日


今日のタノンティアカー、昨晩の急なつぶやきにも2名参加することになり一安心。一人はさみしいんですもの。先週初参加してくれたNヘーくんとそのお友達のKトーさん。人が人を呼んで人手を増やしてくれるのはとてもうれしい。

道中、茨城&東京から4度目(!)の石巻になるイイツカ&オオハシチームから連絡も入り、合計8名でタノンティア、になるかと思いきや、プラス0.5名の8.5名でタノンティアです。
今日は仙台の某TV局のカメラマンも同行していました。ニュース番組の中で、放送コードギリギリの僕を取材して放送したいという奇特な方です。撮影の合間には僕らに混ざって大汗かきながら泥かきしてくれていました。

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ボランティアセンターのハエ取り容器は大賑わい。

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今日の依頼は住吉地区の駐車場のゴミ&泥ヘドロの撤去です。最近は家の瓦礫の撤去という依頼はとても少なく、もっと詰めた作業依頼が多いようです。行政の方針も少しづつ出てきたり保証内容も見えてきたせいか、全壊のところはたとえ室内に瓦礫や家財が散らかっていても、貴重品類だけ取り出してあとはそのまま解体するところも多いのです。もちろんなかなかボランティアの順番が回ってこないお宅は身内で片付けてしまったキャンセルの要請もあります。
ボランティアが足りているわけではなく、まだまだ側溝掃除などやらなければならないことはたくさんあります。

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ボランティア未経験者もいましたが、今日のチームワークもなかなか良かったです。

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少ない人数でもタノミッドは一気に積み上がります。小学校の目の前なので車の出入りを考慮して死角を作らないように低め。飛び出し注意です。

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ゴミ拾いの後の泥かきは作業したところがわかりやすいように端っこからみんなで平行に進めていきます。バラバラにやると斑になって仕上がりも美しくない。こういった現場は剣先スコップより平スコップのほうが仕上がりがよいです。

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途中から別なボランティアチームがすぐ側の側溝掃除を始めました。土嚢袋を置く場所もあまり確保できそうもないので、タノミッドが引き受けることになりました。そしてどんどん増える土嚢袋に対処するため、反対側にも建設することに決定。

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消火栓のマンホールは塞いでしまわないように配慮します。まぁ、現在使えるものなのかはわかりませんが、やれることはやっておきます。

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タノミッド・ザ・ゲートの完成です。作業終了時間ピッタリ。

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カメラマンのOさん、使えない下品な話ばかりでごめんなさい。カメラをスコップに持ち替えての作業もごくろうさまでした。

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高倉健さん似のおじさんは不器用ですけどとっても優しいおじさん。飲み物や氷など、せいいっぱいのおもてなしをしてくれました。

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ゲートを抜ける感覚はスキー場の雪門を抜ける感覚。

夜には東京から北川貴好くんも来仙。イイツカくんらとベースキャンプにお泊まりです。
明日はいよいよタノンティアバスツアー最終日。明日の作業はヘドロ掻きに天井剥がし、室内の砂埃掃除などの作業です。頭から砂をかぶるかも知れないので帽子やゴーグルも忘れずに。

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ダニパーティー

2011年06月24日


昨日は大雨、今日も降ったり止んだりの天気です。
今朝も石巻へ向かおうと思いましたがグレーな天気だったし、今後のスケジュールを考えて自分の体力復旧作業としました。

依然腰の痛みは残りますが、だいぶ良くなってきました。ところが前々回の現場であらたな問題発生です。

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前々回の現場、畑に積層したミルフィーユのような紙の束を掻き出す作業中にダニくんたちが舞い、僕のTシャツに付着していたようです。その日の作業後になんかちょっと体がムズ痒いと思っていましたが、家に帰るとTシャツを着ていた範囲だけ虫に喰われたブツブツが。暑いとは言え、現場や作業内容によってはやっぱりTシャツ姿での作業は良くありませんね。どうせ吸われるなら女性に吸われたいものです。
暖かくなってきて虫くんたちも元気にすくすくと育ってきています。みなさんもお気を付けあれ。
(※クスリを塗った点を結ぶと宮城県の地図になります。)

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タノンティアカー(6/25,28,29)

ボシュウ | 2011年06月24日


今月いっぱいのタノンティアカーのお知らせです。
仕事の都合で当面は被災地を離れることになるのでこれで一旦タノンティアカーの募集打ち切りです。

>>>
6月25日(土)、28日(火)、29日(水)のタノンティアカー募集です。見ず知らずの人も歓迎、過去記事読んで雰囲気つかんで参加して下さい。
※雨天で当日中止の可能性もあります。

7:45 北四番町駅(味の素ビル側デイリーヤマザキ前)
(木町→東二番町通→北四番丁駅→石巻・利府街道→利府中IC→石巻)

ガソリン代は割り勘でお願いします。

○喫煙者に耐えられる人
○汚くて臭い運転手に優しい人
○下品な話に耐えられる人
など歓迎です。乗車希望の方は
ikasete(a)taigart.com ※(a)=@
まで、希望日と氏名、希望乗車場所、携帯番号などをメールしてください。

※余震の影響や天候不良よる石巻ボランティアセンターの判断で当日中止になることがあります。当日早朝に電話で中止を伝えることもあるので、携帯電話番号は忘れずに記載して下さい。また、人数に限りがありますので乗車可能な場合はこちらから返信させて頂きます。携帯メールなどはパソコンメールを受け取れる設定にしておいてください。

※作業着、長靴は手持ちでお越しください。作業後の汚れ着乗車はご注意を。
※車のある方は、現地にてタノンティア合流可能です。ご連絡ください。
※車に相乗りさせることができる方は是非ご連絡ください。
※必要な装備は「ボランティア ノ ココロエ」をご熟読下さい。
※渋滞などで仙台に戻るのは夜8時過ぎになることもあります。同乗希望の方は余裕を持ったスケジュールで臨んで下さい。

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カイソウ

2011年06月23日


梅雨入りしたらしいですが、今日の石巻は晴れです。
タノンティアカーには昨日に引き続きのフローリアンと、ベテラン長さん、常連になりつつあるミキちゃんが乗り込みます。

ボランティアセンターでは昨日ベースキャンプに宿泊した亀戸アトリエチームと合流です。水戸から駆けつけてくれるK高夫妻は高速道路の事故のため遅れて、直接現場で合流です。

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今日のニーズの現場は民宿。港までわずか250mほどの津波被害の酷いエリア。民宿と言っても宿泊するのは観光客ではなく、ビジネス滞在や近くに広がる工場地帯に働きに来る人が多かった宿です。

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大きなものは前回と前々回に他のチームが全て外に出していたので、1階客室の床や砂埃の掃除を頼まれました。外壁も流されちゃってます。

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とりあえず床下に残ったヘドロを出したり室内清掃のような作業をしながら午前の作業終了。

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お調子者のオヤジさんが寝泊まりするのテント。今はアパートを借りているそうです。
一階客室の部屋をオヤジさんは一人で修理中。床や壁にコンパネを張る作業の真っ最中。このエリアは新たに建物を建てることができないそうで、修理することしかできません。間取りも変更できない。大工さんに頼んでも順番待ちで何ヶ月待つかわからない。そのうえ足下みられて費用も高く、一人あたり日当2万とか2.5万の見積もり。材料を買おうにも、質の悪いコンパネが1500円近くもするそうで踏んだり蹴ったり。仕事もできずに避難所でただただ何もせずに暮らしていたら気が狂いそうになったので、早く営業を再開したいと自分で民宿を修理することに決めたそうです。

午後の作業は内容変更。亀戸アトリエチームは室内掃除だけでは物足りない。ならば側溝の掃除をしてしまおうということに。

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体も大きくマッチョな彼らはまるで軍隊。

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側溝の蓋を次から次へとこじ開けて行きます。

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土とヘドロがびっしり詰まってます。

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チームワークの良い流れ作業でどんどん進みます。

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いっぽう女性チームは室内作業の継続。作戦を練ります。

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1時間ごとの休憩時間にはアイスクリームを差し入れてくれました。

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少ない人数でも僅かな時間で溝が綺麗になってきます。

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作業が終わった場所の床下は女性らしいきめ細やかな仕上がりです。

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僕の予想を上回る距離の側溝が綺麗になりました。下手の側溝の蓋の上に瓦礫やヘドロが乗っかり作業ができなかったので土曜日までに撤去して貰うことにしましたが、その先の下水に続く場所に不安が残ります。日曜日のバスツアー最終日にはこの現場に行くことになるでしょう。

この民宿は窓も残っていなければ壁も抜けている場所だらけ。もし部屋を直してみたい人がいたら是非やって欲しいとのこと。広さは各部屋6畳ほど。自由に修理してくれて構わないそうです。建築の学校のゼミや、学生、内装屋さんのモデルルームサンプル目的、そのほかアーティストなどが好きなように改装してもらうのを大歓迎だそうです。どなたかボランティアで部屋を作ってみませんか?宿泊部屋としての機能を満たしていれば、細かいことは全く言わないそうです。3坪くらいの部屋が6部屋ぐらいあります。この地域一帯が再開発も囁かれているのでそのうち建物を壊さなくてはならなくなるかもしれません。なので気負わずにやってもらえれば、とのこと。

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仙台に戻りベースキャンプ宿泊組と近くのリフレ(公衆浴場)でお風呂に入ったり施設内のレストランで飲み食いしたり。僕はちょと飲み過ぎました。

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今日は11名でタノンティア。

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ジミ

2011年06月22日


まだまだ腰の痛みと格闘中。
今日はうちの近くでフローリアンをピックアップ。ドイツから沖縄映像の撮影をしようと日本に来てたところ、東京で岩井くんから僕がボランティアをしていることを聞きつけて昨夜、急遽仙台にやって来た。3年ぶりの再会。
北四番丁で残りのセイコちゃんとエミリーを拾おうと向かうと自転車にまたがった濱D発見。今日は大阪に戻るのでタノンティアには参加できないけれどわざわざ見送りに来てくれた。1週間お疲れさま。今度は競艇場で会いましょう。

ということで今日のタノンティアは4名。ボランティアセンターでニーズを待っていた2名に加わって貰い計6名で現場へ向かいます。

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現場は畑。土に埋もれたゴミや木っ端、紙などを集める「ゴミ拾い」。

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地味...。

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地味...。

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層になった紙のゴミはスコップで掻きだしますが、

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植木が邪魔をして手で引っ張り出したりしなくてはなりません。手間で地味。

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今日はフローの誕生日だって。27歳の誕生日おめでとう。

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今日の作業も終わろうとしたところ突然の土砂降り。ついでに雨水で道具洗い。みんなびしょ濡れです。今日一日地味すぎる作業でしたが、僕の腰にはちょうど良かったかも。

帰り際にフローが撮影したいというので石巻市内を小一時間、車で走り回りました。僕もいつしか撮影に夢中なってしまい、後ろに座った2人をそっちのけ。

仙台に戻り、東京から来てくれた、岸本くんら今度亀戸のアトリエをシェアさせてもらう5名と合流して夕飯。彼らはタノンティアベースキャンプに泊まります。

明日は久しぶりに大所帯の平日タノンティアになりそうです。

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土砂降りパニックでそれどころではなかったのでボランティアセンターにて記念撮影。

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4カイメ

バスツアー | 2011年06月20日


本日はタノンティアバスツアー4回目!快晴に近い暑さです。
ツアーの募集人数はデフォルトで15名でした。けれど申し込みが多いので補助席も使うことにして19名まで受け付けました。SMTスタッフ4名と僕を加えて合計24名の超満員。現地合流組4名と合わせて28名でタノンティア。

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今日の現場は戸建ての庭掃除。前回側溝のヘドロかきで訪れた同じ大街道エリア。
泥やヘドロの上には「紙」の層ができています。紙が腐って小バエがたくさん。この辺りはヘドロの他に日本製紙の工場から流れてきた紙被害が多い地域です。

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およそ30名の人間が作業するには狭すぎる。既に屋内撤去作業のためにJTBボランティアツアーの人たち20名ほどが入っている。あまり多すぎるとお互い作業がやりにくくなるのに、現地を総括している人たちのサバキが悪すぎてちょっとイラッとしてしまう。みんな言い訳ばかり。

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本当はこんな積みかたダメ。出せばいいってものではない。震災当時は良かったけれど、今は住民たちが戻ってきている。畳など分別されてないし、余震で崩れるのも心配。
早く業者が撤去する(しやすい)ためにどうすべきか、たとえ悪臭があっても視覚的に美しくあれば近隣住民の感情や気分は違ってくるはず、と考えるのです。日帰りボランティアの人たちにはそれがわからないから、指示出すほうがそれを心がけないとならない。

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炎天下の肉体労働は酷ですね。

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タノミッドは離れた公園に建設。もちろんトラックが入るスペースも確保します。
ちょっと遠いけれど住宅地には人々が戻ってきているので悪臭対策。どこからも不満がこないようにしたい。

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前回と同じ音響会社の駐車場をお借りしてランチタイム。ビールは夜まで我慢です。

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タノンティア慣れした人たちも多く、指示を出さぬとも的確に作業します。素晴らしい。

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初心者の人たちはそれを見よう見まねで作業します。

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すっかり紙もヘドロもなくなりました。

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腰痛と闘いながらの今日のタノミッド。今日はユミッペのサポートがあってこそ、でした。
ほかのボランティアチームや通りすがりの近隣住民が「あら、きれいネ〜」と声を掛けていきます。手前味噌ですが、したり顔の僕。
近くには子どもたちも多く住んでいるのであまり高くは積み上げません。

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その代わりに上面を広くして、ちょっと登って遊んでみたくなるように階段つけました。公園だしね。

今日のバスの中では参加者全員に団扇が配られました。前回初めてタノンティア&バスツアーに参加してくれた通称ゲンさんが、「暑かったのでお役に立てれば」と自作して無料配布してくれたのです!

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「タオルからスキャンしました」というタノンティアの文字。ジャギーではなくタオル地の凹凸がわかるアウトラインがグッと来ちゃいます。参加者全員大絶賛!

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裏面には「タノンティアの唄」も印刷されています。しおりには書かれていない最後の繰り返し部分の歌詞も追加されてる。スバラシイ!

CM映像、バスのマグネットや唄の編曲に団扇など、参加者が独自にタノンティアを展開してくれていて、ありがたいし面白い。

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タノミッドに登って並んで恒例の記念撮影。

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19時到着、解散後の夕食は21名!21時には解散という健全さ。
みんなは瓶ビール、僕だけジョッキでスーパードライですよ。

次回6/26でタノンティアバスツアーは最終回。応募より多く取っても、もう2週間も前に満席です。乗車できないみなさんごめんなさい。でもボランティアはまだまだ必要ですから是非被災地へお越し下さい。

腰痛よ、早く去れ。

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タノンティアカー(6/21,22)

2011年06月20日


急ではございますがタノンティアカーのお知らせです。

6月21日(火)、22日(水)のタノンティアカー募集です。見ず知らずの人も歓迎、過去記事読んで雰囲気つかんで参加して下さい。
※雨天で当日中止の可能性もあります。

7:45 北四番町駅(味の素ビル側デイリーヤマザキ前)
(木町→東二番町通→北四番丁駅→石巻・利府街道→利府中IC→石巻)

ガソリン代は割り勘でお願いします。

○喫煙者に耐えられる人
○汚くて臭い運転手に優しい人
○下品な話に耐えられる人
など歓迎です。乗車希望の方は
ikasete(a)taigart.com ※(a)=@
まで、希望日と氏名、希望乗車場所、携帯番号などをメールしてください。

※余震の影響や天候不良よる石巻ボランティアセンターの判断で当日中止になることがあります。当日早朝に電話で中止を伝えることもあるので、携帯電話番号は忘れずに記載して下さい。また、人数に限りがありますので乗車可能な場合はこちらから返信させて頂きます。携帯メールなどはパソコンメールを受け取れる設定にしておいてください。

※作業着、長靴は手持ちでお越しください。作業後の汚れ着乗車はご注意を。
※車のある方は、現地にてタノンティア合流可能です。ご連絡ください。
※車に相乗りさせることができる方は是非ご連絡ください。
※必要な装備は「ボランティア ノ ココロエ」をご熟読下さい。
※渋滞などで仙台に戻るのは夜8時過ぎになることもあります。同乗希望の方は余裕を持ったスケジュールで臨んで下さい。

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タノテリン

2011年06月19日


今日のタノンティアカー4名乗車。
いつもは長距離移動の快適さや作業道具の運搬荷物のことなどを考えて3名だけ乗せることにしているけれど、僕は腰痛、戦力外だと判断したのでフル乗車です。
ボートレーサー濱Dさんに加え、以前東京から参加してくれたサトル嬢、そして埼玉よりそのサトル嬢のブログをを頼ってきたXファン繋がりのイデイさん、前日夜中に無理矢理連絡くれたニヘーさんの計4名。サトル嬢とイデイさんも会うのは初対面に近いというから面白い。
現地で引地プラスチックさんと合流して今日のタノンティアは合計6名。

ボランティアセンターでもらったニーズ票をみて、前任のチームリーダーの報告書から、ちょっと厄介だなぁと予感がした。現場の大事そうで僕ら6人ではどうしようもないので、ニーズ待ちをしていた個人参加者を4名ほど募りいざ出動です。

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ボラセン倉庫番のイケメン・チャーリーは僕が登場すると「警察に通報しますよ」と言うのが最近の口癖。

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店舗兼住居の現場は2回目の作業だと言うけれど酷い有様。

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ほぼ手つかず、と言っていい。敷地も広い。

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今日は店舗内だけの作業に絞らせてもらった。

「絞らせてもらった」というのには訳がある。
透析をしているという母親と2人暮らしの依頼者は、一般の避難所ではなく高齢者の多い要介護者避難所にいるというのだが、本人のキャラなのか、被災で精神状態が不安定なのかはわからないがとてもやりにくい。10名しかいないのに、あらゆる依頼をしてくる。

たとえば瓦礫の下から出てきたジュースを取って置いて欲しい、「手を洗うのに使うから。(僕らに向かって)みんな手を洗いたいでしょ?」とか、大物の家具が散乱した部屋を見せて「畳を出したい。家具はそのままでいいから。」とか。手つかずの店舗内を(確実に2日はかかる。)「これぐらいすぐ終わるでしょ」とニヤケながら言ったり、「掻き出したヘドロを敷地の窪地に撒きたい、雨水が溜まると不衛生だから。」(住むつもりは無いし、家屋は壊すつもりだけれど、水が溜まるのが嫌。)とか、言っていることが訳がわからない。

ボランティアは被災者の望みを叶えることがミッションではあるけれど、彼の求めるやり方や状況作りでは、10人で臨んで毎日作業しても数ヶ月はかかる。そして僕が「どんな状況までにしたいですか?」と質問しても「どんな状況?目的?そんなのない。僕が決める」と。

ボランティアが不足していること、1階が津波で被災しているけれど2階に住む人がいるところを優先させてあげたいこと、人が戻り始めている地域の側溝をきれいにするのにとても多くの人手が必要なこと、などなど(このお宅のあるエリアは被災が酷く海にも至近なので今後の行政の判断待ち。)全てをかみ砕いて説明して納得させるまでものすごく労力を使う。そして結局のところ納得している感じもない。半ばケンカしながらの作業です。
「あそこのうちは大変だろうなぁ。うちはもともと何もないけれど、あそこの(お金持ちの)うちは大変だろうなぁ...」フフフとニヤケる。

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店舗内に放置されてたアイスボックスの中には溶けて腐ったアイスや食料品がそのまま異臭を放ちます。「大きな棚は出さなくていい。アイスの商品だけ出したい。2万円の入った封筒も出したい」と言われても、全部出して行かなきゃ作業はできません。

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商品を拾い、ヘドロをひたすら掻き出す。

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畑や工場のこのエリアに住居は少ないけれど、どこの家も放置されている。

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僕の腰痛具合と言ったら「ヒドイ」の一言。お昼休みにはタノテリン(バンテリン)を塗って貰います。いや、塗らせてあげます。

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今日の作業はここまで。まだまだまだまだかかります。

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タノミッドは腰も痛くて上に積み上げられない。

ボラセンに戻って報告書を書くときに、今日一日の内容や家主とのやり取りと、彼にカウンセリングなどが必要かもしれないことを伝えておきました。
実は今までにも何度か気が重くなる現場がありましたが敢えて記述を控えてきました。被災地は様々な人間像や人間模様、そしてドロドロとした社会の様子が見えるのも現実です。泣いて笑って感謝されるばかりでは無いのです。生々しい、それが本当の世界です。

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仙台市内で帰り際に、明日まで開催しているタノンティア常連のチョーさんの個展に寄りました。みんな美術館はもとよりギャラリーなんて行ったこと無いという人たち。未知の世界に興奮気味です。競艇選手にX-JAPANファン、そんなアートと縁遠かった人たちもたくさん参加するタノンティア。世界は広い。

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長距離運転で腰がまた痛み始めます。ギャラリーの床を借りて濱Dさんも一緒にタノテリンタイム。何がヒドイって腰が曲がらずお尻が拭けない。誰か手伝ってください。

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タノンティアカー(6/18)

ボシュウ | 2011年06月17日


急ではございますがタノンティアカーのお知らせです。

6月18日(土)満車ですのタノンティアカー募集です。見ず知らずの人も歓迎、過去記事読んで雰囲気つかんで参加して下さい。
※雨天で当日中止の可能性もあります。

7:45 北四番町駅(味の素ビル側デイリーヤマザキ前)
(木町→東二番町通→北四番丁駅→石巻・利府街道→利府中IC→石巻)

ガソリン代は割り勘でお願いします。

○喫煙者に耐えられる人
○汚くて臭い運転手に優しい人
○下品な話に耐えられる人
など歓迎です。乗車希望の方は
ikasete(a)taigart.com ※(a)=@
まで、希望日と氏名、希望乗車場所、携帯番号などをメールしてください。

※余震の影響や天候不良よる石巻ボランティアセンターの判断で当日中止になることがあります。当日早朝に電話で中止を伝えることもあるので、携帯電話番号は忘れずに記載して下さい。また、人数に限りがありますので乗車可能な場合はこちらから返信させて頂きます。携帯メールなどはパソコンメールを受け取れる設定にしておいてください。

※作業着、長靴は手持ちでお越しください。作業後の汚れ着乗車はご注意を。
※車のある方は、現地にてタノンティア合流可能です。ご連絡ください。
※車に相乗りさせることができる方は是非ご連絡ください。
※必要な装備は「ボランティア ノ ココロエ」をご熟読下さい。
※渋滞などで仙台に戻るのは夜8時過ぎになることもあります。同乗希望の方は余裕を持ったスケジュールで臨んで下さい。

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クーデター

2011年06月17日


参りました。昨日からの腰の痛みが引きません。左側の腰部が座っても立ってても痛く、動作によっては時折激痛が走ります。

今日のタノンティアは僕を含めて4名。
下関でのレースを終えて飛行機でまた直行してきた競艇選手の濱Dさん、およそ1ヶ月ぶりのタノンティアカーに乗るオカちゃん、2日前に初めてタノンティア参加しタノハラ(僕のセクハラ、合法)にも負けずに2度目参加のミキちゃん。

ボランティアセンターにて、更に人を捕獲しようとしばらく待ちましたが全く人が集まらない。とにかくボランティアの数が少ないのです。以前は仙台市内のホテルも予約困難でしたが今では空いているところも多いとのこと。

高速道路のETC休日割引が今週末で終わってしまうのは残念ですが、昨日一緒だった、大阪や名古屋から来た人たちが高速バスが片道5000円ほどだったといいます。また片道だけですが、仙台から東京へ上る新幹線の自由席は5000円で乗れます。

今日の現場はまたひたすら泥掻き。ミキちゃん曰く「2回目になってみると、土と泥の区別が付くようになった」とのこと。やればやるほど確実に生きていく上で特に必要のないスキルがアップします。H田さんもオカちゃんも手慣れたもんでガンガン土を土嚢袋に詰めていきます。

今日の僕はというと...あまりの腰痛に動きがとても鈍く役立たず。一日じゅう「イタタタ...イデデデ...」ばかり言っていました。タノミッドの上り下りも辛い。これをぎっくり腰というのでしょうか。濱Dさんもつい口を滑らせてオカちゃんのことを「リーダーさん」と言ってしまうほど...。クーデターを起こされました。不甲斐ない。

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トレーニングのために愛車の自転車持参して飛行機に乗り、仙台空港から市内まで自転車で来たという、ちょっと気の触れた通称濱DさんことH田さん。

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...ですね。のオカちゃん。今日のリーダーです。

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写真嫌いのミキちゃん。アクセサリー職人です。友人を津波で亡くし、先日火葬に立ち会ってきたそうです。

体力は全く問題ないけれど痛みとの戦いで気もまわらず、人手が少ないこともあったので土嚢袋を積み上げるので必至で、作業記録写真を撮るために動きまわるのを怠ってしまいました。なのでみんなの写真でお茶を濁します。

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ところでタノミッド作りのコツですが、端っこから土嚢袋を並べていってはなりません。端から順に置いていくと最後の袋は外にズレ落ちやすくなってしまいます。端にくる土嚢袋には上に重なるような順番で置きましょう。

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タノミッドは一応完成です。建て増しもしたのでちょっと構造が心配ですし、何しろ「トラック積み込みにも都合がいい」という高さの度を過ぎています。逆に「回収業者の人も壊すのもったいなくて片付けに来ないのではないか?」という声も聞こえてきます。もしこれ以上土嚢袋が出るようなら、横にスフィンクスを作ることにします。

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被災者の方もご近所に自慢するほど楽しんでいるとは言え、明らかにヤリ過ぎの大きさ。

もうあとほんのちょっとだけ泥が残っているくらいでほぼ作業は終了なのですが、名残惜しさからか「ここの植木も切って欲しい」と甘えられたので、今度もっと人手が少ない1人2人の日にまた連絡入れて伺うことにしました。次回からは別の現場へ向かいます。

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雨が降るようだし、腰の療養もあるので明日金曜日はタノンティアお休みです〜。きっとこれは締切を2ヶ月過ぎた原稿をさっさと書け、との天から啓示でしょう。バスツアーまでに痛み引くかなぁ。

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タテマシ

2011年06月15日


今日のタノンティアカーは久しぶりに一人ぼっち。もぅあと2週間ほどでタノンティア終わりかなぁ、なんて物思いにふけりながらハンドルを握っていました。本業(?)のアーティスト仕事の準備などで東京へ戻り、仕事が終わる8月末まで被災地を離れなければなりません。戻ってきてまだやることがあればタノンティアは継続されますが、もしボランティアが必要なくなればそのままタノンティア終了。まぁ石巻だけが被災地ではないのでその時の状況をみて考えますが。

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電車が走れるようになる見込みがまだないので三陸道はバリバリ拡張工事中。

今日の現場は昨日の続き。かれこれ4日目になるのでしょうか。タノミッドのために長引かせているわけではなくて、庭に広がったヘドロが多い。それに毎回5〜7名程度で作業しているのでしかたがありません。20名ぐらいで臨む、と言いたいところですがあいにくボランティアの数は減っているし、それよりも敷地が特別広いわけではないので人が多すぎても邪魔になる。

ボランティアセンターで捕獲したのは仙台の営業マン、ワーホリ明けの名古屋の大学生、宝塚からバスで来たT島屋のOLさん、東京は神田よりTheNorthFaceショップの店員さん3名の計6名。昨日に引き続き僕を含めた7名でタノンティアです。みんな明るい人たちだった!今日も和気藹々。

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店長にお願いして休みをもらって来たそうです。今夜は石巻VCでキャンプ。

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エアー枕を持参なんて...さすがアウトドア系。

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タノタニック。

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午後もじゃんじゃん土を土嚢袋に詰めます。日陰での作業は少しだけ楽。

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タノミッドがそろそろ限界に来ました。でもまだまだ土嚢袋は増えそう...。もう一戸、別棟を造ろうかとも迷いましたが建て増しすることに決定!

ボランティアセンターからはタノミッドの噂を聞きつけて3名ほど乗せて視察に車がやってきて写真を撮っていきました。「やっぱりタノさんの仕業でしたか!」「ただ泥を掻くのもこういうのができてくると楽しくて作業にやりがいを感じるよね」と。僕の思うつぼです。これから石巻では競うように土嚢袋は綺麗に積まれていくでしょう。

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まだまだ土嚢袋が届きます。

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今日の残りの作業を考えて、欲張らずに土嚢袋一袋分の幅だけ建て増し。

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毎回恒例のアイスの差し入れ。お昼には飲みきれないぐらいの飲み物も差し入れてくれます。奥さんもタノミッドはちょっと自慢げ。お隣さんは他のボランティアでもう片付いたのに、僕らに差し入れを持ってくるために毎回きてくれます。
奥さんもお隣さんも僕らに差し入れするのが日課。彼女たちの日々の楽しみとして日常になっています。
「作業が長引いてしまって、毎回足を運ばせてしまって申し訳ないです。」
「いえいえ、急いだってしょうがないからどれだけかかってもかまいませんよ。」
と毎度毎度のやりとり。
差し入れも労いも心からありがたく感じるけれど、僕らが来なくなったときのことを考えると、辛い。僕らはいつか去らなければならない。
喜ばれると思って朝、「今日で終わらせますから!」って言ったときの顔は笑顔では無かった。

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本日のタノミッド作業終了。ホント遺跡みたいだな。

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もう「土嚢の山」なんて言わせない。タノミッド。

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裏側だって丁寧に仕事しますよ。

帰りは今日もちょっと海側を通るコースのタノンティアツアー。Northの子たちは何も無くなってしまったその風景を初めて見て、涙をこらえられなかった。僕も最初はそうだった。

だからこの3ヶ月間、僕は石巻に通っている。そして今、みんなと一緒に笑って瓦礫を運んでる。そこにひざまづいて涙を流し続けてても先には進まないから。

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明日にはきっときっとタノミッド竣工。あともうちょっと。

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ダイジョウブ!

2011年06月14日


今日のタノンティアは朝から気が重い。昨夜は2:30に目を瞑り、3:55分に非道な電話で起こされてからすっかり眠れなくなってしまった。実質1時間の睡眠で挑むタノンティア。行きがけにタノストップ(震災以来ドリップコーヒーを買うために通い始めたミニストップ)で普段はリバウンドが怖いので避けている強壮剤を買ってドーピング。

今日のタノンティアカーはベテランゆみっぺと久しぶりのエミリー、そして面識の無かったミキちゃん。どうやら僕のブログのヘビーウォッチャーだったそうで、震災以降仕事が減って金銭的にとても辛かったけれどやっとお金が貯まって長靴を買えたので、やっとの思いでタノンティアに参加したそうです。

石巻ボランティアセンターでは、これまた面識のない千葉県柏市の串焼き屋さんSHINの3人組。以前ロレックス発掘現場で知り合ったD山くんからの紹介で今回タノンティアに参加することになったのです。
リーダー格のS田くんは今年友人と店を開いたばかり。S田くんは以前にも炊き出しをしに石巻にD山くん達と来ていたそうです。25〜19歳(タノンティア最年少!)の若い面々。期待ができます。

ボランティアセンターで合流し、いつものように事務局へ顔を出す。保留扱いだった今日のニーズ票を受け取って...感動。

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どうやら昨日ボラセンからのマッチングの連絡を入れて別チームを送りだそうとしたところ、被災者の奥さんから「タノさんにきてもらいたい」とのオファーだったようです...。タノンティア冥利に尽きます。

今日の現場は以前の継続タノミッドの現場。さすがに11日間もあけてしまうともう巡回回収車にタノミッド撤去されているだろうな、と思いながら向かってみると...

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余震にも雨にも負けずに聳え立つタノミッド!雨に洗われて白く燦然と輝いていました。

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お隣さんはその後ボランティアも入っていたようですが、ほらほら言わんこっちゃ無い。更に乱雑に積まれて道路にまではみ出ちゃっているではないですかぁ。

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最年少のカワイコちゃんも当たり前のように泥掻き。そうそう、土嚢袋の口の結び方「タノ結び」を一度見せたら一発でやってのけた!みんな数回のレクチャーが必要だったのに初めてです。絶対に特別な能力がある娘だ。

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エミリーの泥掻きも熟れたもんです。

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天気が良くて、そこそこ涼しく風もある。今日はボランティア日和。

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初ボランティアのミキちゃんも黙々と作業を続けます。

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今日はスコップ作業の障害にもなる植木も撤去。勝手に切ってるわけではなくって奥さんからの要望です。

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勇ましい。若さ溢れる筋肉に萌え。

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彼らは熱さと実直さと礼儀を持った本当にいい子達です。

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太陽を浴びるタノミッド。どんどんデカくなっていきます。ティオティワカンに負けてられない別名タノティワカン。マヤ人のみなさん参りましたか?ちなみに夏至の陽には影のヘビが現れます(ウソ)。

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登りたくなっちょうよね。

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本当に清々しい若者達。柏の店は営業を続けていながらスタッフが入れ替わり立ち替わりボランティアに来ているそうです。

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整然とタノンティア記念撮影です。僕の身長が280cmだから...約5.5m...しつこい?

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側溝は泥土満タン。このエリアまだまだですね。

今日の現場はまた明日に持ち越し決定。泥の山が待っています。

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初心者が半分いたので帰り際に被災地巡礼。「がんばろう石巻」看板あたりはすっかり冠水。今日は大潮です。初めて見る光景に二十歳そこそこの彼らも絶句。たとえ眉毛が細くても耳が穴だらけでも、この光景を感じて生きて行ってくれる若者達は頼もしい。これからのニッポンも大丈夫です。

今日はさすがにタップリ寝ないと。起こさないでね。
明日はどうやら久しぶりに一人タノンティア。

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スイッチ

2011年06月14日


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2日ほど前に掲載依頼が来たのですが、僭越ながらartscapeブログに僕の事が書かれています。
http://www.artscape.ne.jp/artscape/blogs/blog3/

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それから4日ほど前に発売された月刊専門誌「コロンブス」7月号に先日受けたタノンティアの取材記事が載ってます。

何だか手前味噌のことばかりですみません。
マズイこんな時間だ。明日もタノンティア。おやすみなさい。

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3カイメ

バスツアー | 2011年06月13日


本日は第3回目のタノンティアバスツアー。折り返し地点になりました。
天候は曇り時々晴れ。気温はそこそこあります。

今日のバスツアーは応募も多かったのですが、同行するメディアテークのスタッフが少なかったので、募集定員よりちょっと多めに取りました。それでも参加できなかったみなさまごめんなさい。

今日の現場は大街道のヘドロかき。どうやら最近は戸建て住宅のニーズよりも、地区ごとからの主に側溝掃除のニーズが多いようです。梅雨時期であるし、地盤沈下した街には人々が暮らしています。

タノンティアバスは20名で石巻に乗り付けたのですが、現地合流組として以前にもタノンティアに参加したことが度々あるインターナショナルの面々5名、東京の友人が連れてきたミュージシャンら4名、それから埼玉県北本市+ワウの吉田君ら3名を加えて総勢32名(!)のタノンティアでヘドロかきです。

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側溝の蓋を開ける道具。

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側溝の蓋は結構重い。道具は便利だ!と思いましたが、マッチョなインターナショナル男子達には道具のセッティングよりも素手での作業のほうが手っ取り早そうな感じでした。

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なみなみに溜まったヘドロ水は真っ黒。「たまたま汚物の臭いのするイカスミ」と思うと少し気分が紛れて食欲も湧いてきます。

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今日のタノミッドは悪戦苦闘。液体の袋を積み上げるのはとても難しいのです。前回に引き続き東京から駆けつけてくれたK山さんがタノミッドの建設に携わりました。
はじめはユルユルして積みにくいうえに、積めども積めども水分が溢れ出てきてしまいます。

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ヘドロを掻いて袋に入れる、という単純作業が続きます。

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あっという間の午前作業終了。
バスを停めさせてもらっている会社の駐車場で陽を避けながらお昼ご飯です。知らぬ者同士が和気藹々とするこのランチタイムが僕は大好きです。今日はボランティア初体験の人も多かったのでちょっと長めのお昼休み。
毎度の事ながらお弁当を(確信犯的に)忘れた僕にはサンドイッチやおにぎり、あんパンなどを恵んでくれます。若い女子には「お礼にサイパン旅行にでも連れて行くよ」と言いましたが断られました。なぜだろう。

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午後も側溝の範囲を広げて作業継続です。側溝の上に積まれていたハエ集りの畳もみんなで移動して蓋を開けてヘドロを掻き出します。面倒な作業もみなさん手を抜きません。

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今日のタノンティアは男子14名、女子18名と女性が多いのですが、女性達も男性と全く同じ仕事をこなします。頼もしい。日焼け止めをつけて来なかった女性たちには「SPF100の僕の唾液を塗ってあげるよ」と勧めましたが断られました。なぜだろう。

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黒光りするタノミッド・ブラックモデルも着々と大きくなっていきます。ブラックモデルは母親の二の腕のような柔らかさです。

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ダダ漏れの汚水は側溝に流れるように溝を作りました。細やかな配慮を欠かさないタノンティア。

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作業の泥靴で散らかした場所は掃除もしてしまいます。

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最後の〆は、消毒に石灰を撒きます。

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ブラウニーのようなタノミッドにも粉砂糖のように振りかけます。K山さんはマッチョなパティシエのように見えてきます。

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事のついでにと、僕の股間にも大量の石灰を撒かれて消毒されました。

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これにて本日の作業終了!

今日はボランティアセンターに戻る途中に恒例の被災地巡礼です。みなさん、肌で感じる被災地の現状にやはり言葉を失います。

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(ここから下は見たい人だけ見てね。お食事中の方はご注意を。)

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ハエハエハエハエ。
先週のウジ虫くんたちはもうオトナになったようです。

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ハエハエハエハエハエハエハエハエ。もうみんなオトナになったんだねぇ...

と思ったら、もっと沢山のウジ虫くんたちの山がありました。
絶対に写真をクリックしないでね。

動画バージョンはそのうちアップしようかな。

みんながワイワイお祭りしている裏でここでもヘドロ祭りにウジハエ祭りです。数百メートル先には人も住んでる、震災当時とは違うこれが被災地の現状です。そんな変化を知っているのはここに暮らす人と黙々とボランティア作業し続けている人だけ。みんなが復興の明るい話題に食いついて安心しても、実はまだまだ悲惨でしょ。
被災地トークのネタは3日も経てば昔の話。なのでとりあえず、打ち上げ花火のような華やかなイベントネタは無いけれど、可能な限り僕は現場で汗流してブログで書いて行きますよ。ボランティアの手を減らさないために。

今日のメディアテーク到着は19:30。もちろん車中は行きと同様「タノンティアの唄」を皆で熱唱です。みんなすごく上手くなっててバカバカしくてうれしい。参加者曰く、「帰りのほうが、実感として歌えるから力がこもる」とのこと。なるほど。

途中仙台駅で下車した人が多かったですが、バスを降りてから残った人たちでお食事会。ご飯食べながらブログで書けない涙あり笑いありの僕の「被災地ドロドロヘドロトーク」も聞けますよ。

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史上最大総勢32名のタノンティア。おつかれちゃんでしたー。
でも多すぎ...どうなってくんだろう。

火曜日からまたタノンティアカーが出動します。先週やりかけだったタノミッドの現場に向かいます。

Posted taiga : 14:46 | Permalink | Comment (0)

タノンティアカー(6/14,15,16)

ボシュウ | 2011年06月11日


タノンティアカーのお知らせです。まだ先なので雨が降らなければよいのですが。

6月14日(火) 、15日(水)、16日(木)のタノンティアカー募集です。見ず知らずの人も歓迎、過去記事読んで雰囲気つかんで参加して下さい。
※雨天で当日中止の可能性もあります。

7:45 北四番町駅(味の素ビル側デイリーヤマザキ前)
(木町→東二番町通→北四番丁駅→石巻・利府街道→利府中IC→石巻)

ガソリン代は割り勘でお願いします。

○喫煙者に耐えられる人
○汚くて臭い運転手に優しい人
○下品な話に耐えられる人
など歓迎です。乗車希望の方は
ikasete(a)taigart.com ※(a)=@
まで、希望日と氏名、希望乗車場所、携帯番号などをメールしてください。


※余震の影響や天候不良よる石巻ボランティアセンターの判断で当日中止になることがあります。当日早朝に電話で中止を伝えることもあるので、携帯電話番号は忘れずに記載して下さい。また、人数に限りがありますので乗車可能な場合はこちらから返信させて頂きます。携帯メールなどはパソコンメールを受け取れる設定にしておいてください。

※作業着、長靴は手持ちでお越しください。作業後の汚れ着乗車はご注意を。
※車のある方は、現地にてタノンティア合流可能です。ご連絡ください。
※車に相乗りさせることができる方は是非ご連絡ください。
※必要な装備は「ボランティア ノ ココロエ」をご熟読下さい。
※渋滞などで仙台に戻るのは夜8時過ぎになることもあります。同乗希望の方は余裕を持ったスケジュールで臨んで下さい。

Posted taiga : 20:10 | Permalink | Comment (0)

3カゲツ

オリジナルソング | 2011年06月11日


今日で震災から3ヶ月です。昨日とガラリと変わるわけではない数字の節目でしかないけれど。
東京でのアトリエ引越も目処がたち、今日これからまた被災地へと戻ります。明日はタノンティアバスツアー3回目。

先日バスツアーに参加してくれたミュージシャンからの贈り物。パーカスなどを加えてアレンジされたオーケストラバージョンが届きました。「〜愛と希望の大地へ〜」と付けたくなる壮大な仕上がりです。やっぱりプロは違うねぇ。

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編曲:

エンジン音!

Posted taiga : 09:44 | Permalink | Comment (0)

カンゲキ

オリジナルソング | 2011年06月10日


タノンティアの唄のアレンジ続々入荷してます。
感激!

タノンティアテクノ
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編曲:DJ牛乳

↓こちらは初音ミクちゃん付きバージョン




編曲:DJ牛乳&F原

今週末のタノンティアバスツアーの申し込みを締め切りましたが、好評につき満員御礼でお乗り頂けない方々には大変ご迷惑をおかけしています。
お申し込みはお早めに。

Posted taiga : 11:25 | Permalink | Comment (0)

アレンジ

オリジナルソング | 2011年06月07日


タノンティアの唄にアレンジ加えてみました。
シンフォニックバージョンです。ご堪能あれ。
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編曲:タノタイガ

Jazzやラップ、生唄も歓迎!
WEBにも随時アップ、タノンティアバスのBGMでも使わせてもらいます。

Posted taiga : 00:46 | Permalink | Comment (0)

2カイメ

バスツアー | 2011年06月06日


少し前には昨日は猛暑の予報でしたが、雲が広がり何とか作業には適した天気。

タノンティアバスツアーは満員御礼。というか現地合流の東北大生5名や午後から合流した人もいたので座席は足りないくらいです。マイクロバスは二十数名まで乗れるのですが、補助席部分には作業工具などを積まなければならなかったり、メディアテークのスタッフも同乗しなければならないので15名のみの募集です。あんまり多いと目が行き届かなかったりするのでまぁほどよい人数です。ということで今日のタノンティアは総勢27名の大所帯。記録です。

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さて今日の現場は湊地区大門の一戸建て住居、とはいっても敷地が広すぎる邸宅です。家屋内のものは全て撤去済で、床下や敷地のヘドロや庭の瓦礫の「移動」。前日入ったボランティアの人の指示によると、その瓦礫を敷地の反対側にある狭い公道側に移動しなければならないとのこと。ナゼダ???。現在瓦礫が積み上げられている庭の裏側は砂利が敷き詰めてあるほど片付いている。そこにトラックで横付けすればすぐに撤去できる。なのになぜわざわざ狭い公道側に移動しなければならないのだろうか?

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庭より臨む裏の敷地。ここにトラック付けりゃぁいいじゃん。

いろいろと話を聞いてみると、前日に瓦礫回収のトラックがきたらしいのだが、庭はヘドロで一度スタックしてしまい敷地の奥にある庭まで入れなかったとのこと。それから庭の裏側は縄張り外だから回収業者は入れない、と言っていたとのこと。

僕の見抜く限り、被災者もその現場を前に作業したボランティアも、委託業者の瓦礫回収業者の話を鵜呑みしてしまったのだろう。現在瓦礫撤去には、行政からの委託で回収業者がぐるぐると市内を流して瓦礫を見つけて積み込んでは瓦礫を置きに行っているようだ。面倒くさいことは避け、極端なことを言えば何も作業せずに一日じゅうぐるぐると市内を走っているだけでお金が貰える。復興が長引けば長引くほどオイシイ。泥でタイヤがスタックしたから撤去してもらえなかった、というけれどそこらじゅうに散らばった畳やベニヤ板を敷けば何ら作業に支障はなかったはず。業者の怠慢に過ぎない。

確かに庭のある裏手は人の敷地であったりするけれど、こんな有事の時である。小一時間そこの場所にトラックを横付けして作業すれば済むことに、数十名の人の手を使って作業しにくくなる場所へ「移動」するというのは全く持って無駄。見ると被災者も前ボラの彼も、とても人がいい。もし僕だったらそんな業者には「ゴルァ!お前らの会社名言わんかい!」とカラむところだろうけれど、純朴な彼らはそんなキャラではない。行政機関は委託業者に対して作業場所や輸送回数などを提示するような何らかの措置を取ってきちんと監視もしなければ、彼らの怠けによってさらに被災者が苦しめられることになる。

そんなこんなもあって、最初は前ボラ君のビジョンに合わせて「移動」作業をしタノンティアのみなさまには2転3転の作業内容変更や中断に翻弄させて申しわけなかったが、タノビジョンに作業変更。人数が多く敷地が広かったため、家まわりの瓦礫の撤去とヘドロ掻き、屋内の床下数十畳分のヘドロの除去、土嚢袋積みなどに分担して作業。このヘドロ量だとタノミッド建設は必至。僕が建設にかかるとそれぞれの作業への指示ができなくなる...と思っていたけれど、今日のタノンティアは現場系のアーティストKOSUGEや棟梁北條さん、初対面で東京から初参加のマッチョなK山さんなど現場仕事慣れした面々や、ベテランのタノンティア参加者たちがそれぞれの持ち場を引っ張りながら作業をやってくれて、僕に「どうしたらいいですか?」などと指示を求めてくるようなこともないような働きぶり。みんな凄いなー。

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床下は狭いのでスコップ作業ができない。瓦礫のベニアを敷いてそこに床下から一度泥を乗せ、それを袋に入れる、というスムーズな分担作業も現場仕事慣れの人たちだからこそできること。流石。

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泥掻きの体力が無い人はゴミや瓦礫を拾ったり運んだり。でも腰の曲げ伸ばしでこれもかなりの重労働にかわりない。

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タノミッドは着々と建設中。今日は土嚢袋が運ばれてくるペースが速くてしんどい。

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昼休みも休憩時間も暑さの中の作業で皆バテバテ。

今日は猛暑ではなかったけれど作業をすればみんな汗だく。水を1Lしか持ってなかった人は途中で水切れ。これからの季節は最低2リットルは必要です。
最近ボランティア筋がついてきて、仕事にも慣れているので僕は本来重労働の作業も楽。元気でハシャいでいるし比較的汗もかかずにいるので仕事してないみたいに見えてしまうなぁ。

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家の裏手もだいぶスッキリしました。

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新たに出てきた瓦礫は道路近くに分別設置。トラックに積み込むイメージをしやすくしておけば、回収業者も持って行きたくなるハズ。

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設置場所は狭い道沿いなので今日のタノミッドは高くは積まずに横に広がる台形型。隣の現場で作業してたボランティアチームも感心してくれてました。きっと次回からは真似てくれるに違いない。。依頼主の被災者も写メしてました。

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車一台通れるように考えて作っていたハズのタノミッドでしたが既にあった瓦礫を除けながら作業を続けていると出っ張ったコンクリートの基礎が出現...。軽自動車ならギリかもしれないけれど、自分の読みの甘さにちょっとガックリ。反省。

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先週に引き続き、帰りがてらにバスはちょっと被災地巡回。途中下車で見たこともない数億匹とも言えるウジ虫の山を見つけて動画撮影しましたが、ここに掲載するのはヤバ過ぎて割愛。

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メディアテークに19:30着。今日のバスツアー参加者はアート関係者以外にも多種多様で遠くは大阪からも駆けつけてくれました。前述の現場作業プロの人たちのほか、銀行マンに編集マン、埋蔵文化財関係者や保母さん、プロのミュージシャンまでも。事務所の関係で名前は明かせませんが、現在も某テレビ局で放送されているアニメの主題歌を歌っていたりします。バスの中では「タノンティアの唄」を独唱してくれました!とにかく色んな人が参加してくれてバスツアーは面白い。

ところで試しに車内販売を始めて見た「タノンティアくんバッジ」は十数個売れました。何とバスの運転手さんもご購入!運転手さんもタノンティアバスツアーを楽しんでいてくれたようです。ニヤニヤしながら運転してたものね。ちなみに経費などを除いた売上の一部は震災義援金にはなったりはしないです。ノーギャラバスツアーの僕の生活費になります。

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腹ぺこなので、行ける人だけで近くの中華屋で会食。ビールがうまい。お腹いっぱい食べて解散21時半。家に帰るまでがタノンティア、気をつけて帰りましょう。

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今日のタノンティア作業員。記念撮影のひな壇にもなるタノミッド。

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アタリ

2011年06月04日


ここのところの悪天候とはうってかわって猛暑!車の移動中もエアコンが欠かせません。昨日は一昨日のタノミッド現場を継続です。

昨日の現場はタノンティア4名、ボランティアセンターで出会った東洋大学ボランティアサークルの5名、某航空会社羽田勤務の空ガール2名の総勢11名に増員して作業再開です。

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日差しが強い!
タノミッドもどんどん大きくなります。階段を作りながら積み増していきます。

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まだまだ泥やゴミは無くならない。

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午前中1時間作業しただけでバテバテ。ユミッペ曰く「タノミッドはヒンヤリして気持ちいい」だそうです。中身は汚泥だけど...。ガラスが突き出ていることもあるので気をつけてね。

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僕の身長は2m80cmくらいなので今のところタノミッドは4mくらいでしょうか...。
最近の口癖は「エジプト人をギャフンと言わせたい。」

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近くの畑から流れ込んできたビニールハウスは厄介な代物です。スコップ作業が難航します。

東洋大学の学生5人は東京から北上し昨日は名取でボランティア。グループの中の1人の実家が名取だそうです。内陸に実家があるので津波の被害はなかったようで、明日は気仙沼でボランティアをするとのこと。

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お向かいさんの日陰をお借りして休憩タイム。普段は1時間に10分程度の休憩をとりますが、昨日は暑さもあるので15分。3時のおやつに被災者の奥さんからアイスの差し入れ頂きました。被災者の人たちに散財させてしまうのはとても心苦しいのですが、僕らのためにも何かしたいという気持ちがうれしいです。お昼休みにはお隣の奥さんからはバナナの差し入れも頂きました。「明日も来るよ」と言って去る現場では、沢山差し入れを準備して僕らの到着を待っていてくれてたりします。ありがたいです。

「誰か当ったりしないのかなぁ〜」「私ハズレだー」なんてみんなで話していると...

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やっぱり持っているオトコは違うんだなぁ〜。アイスなんてほとんど食べないのでアタリなんて子供の頃から久しく見ていない。アタリの棒は、高校生の息子さんへのお土産にしてもらいました。

こちらのお宅は3人家族。高校生の一人息子と旦那さんがいますが旦那さんは岐阜に単身赴任中。旦那さんがいなくて大変だったでしょう?と訊くと、会社は石巻の港にあって津波で亡くなった人も沢山いるから逆に岐阜にいて良かった、あっちにでは今も仕事があるし、と言っていました。
家の修理のこととかはこれからも一人で捌かなくてはならないそうなので、悪い業者もいるからちゃんと項目ごとに書面であいみつ取ってちゃんと旦那さんに相談してください、とか、工事は途中で金額が上がることがあるから、きちんとどれ位の幅で増額しそうか聞いておかないと工事途中で中止や業者の変更できないからね、とか、区画整理になるかもしれないからまだ実際に修理するのはダメよ、とか純朴な人たちには知識も与えてあげなければなりません。
泥かきだけでなくそういうこともタノンティアの仕事です。

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前日は一人のボランティアだったイマイズミさん。翌日にはタノンティアになっちゃいました。1トン以上の泥の山を一人で片付けました。グッドジョブ。

東京から来ていた空ガールは夜行バスで石巻に来て夜の仙台発の夜行バスで東京に戻るとのこと。体育会系のエビスターさんは大丈夫だったのですがAカワさんは無理をしすぎて熱中症気味。だからもっと休憩取りなさいと言ったのにー。
昨夜は八戸から打合せ帰りのコスゲが仙台に泊まりに来るので、拾いにちょど仙台駅に向かう予定にしていたこともあり、タノンティアカーに拉致して一緒に仙台駅へ。初仙台ということだったので、せっかくなのでバス待ちの間、市川さんとゆみっぺと6名で牛タン。それにしても凄いよね、普段は空港にいる若い女子が休みを利用してわざわざとんぼ返りで被災地ボランティア。頭が下がります。

コスゲとはお正月以来の再会で話は尽きず、タノンティアベースキャンプにて2時近くまでY談。疲労の体にはちょっと長居しすぎました。

昨日も残念ながら作業完了することができませんでした。
僕のタノミッドが誰かの手に渡るのも寂しかったのですが、来週から1週間また東京に戻らなくてはならず、そんなに時間をあけてしまうのでは別チームにお願いするしかないとボラセンにニーズ票を戻しました。
先ほど被災者の奥さんにその旨連絡すると、2週間後でももっと後でもかまわないから僕に来て欲しいと懇願されてしまいました。ボラセンとの話し合いで結局保留案件として、東京から戻ってから作業再開することになりました。

「僕らは名も無きボランティア」がモットーなのですが、新聞にもデカデカと出てしまったことで面が割れてしまい、良いこともあれば意を外れてしまうこともあります。悩むところでもありますが、被災者のニーズに応えることにかわりがないだろう、と自分に言い聞かせます。
そして正直言えば、あたりまえのことをしているだけの僕や僕らの仕事ぶりが信頼されて求められるものになっていることは、素直にうれしい。

タノミッドはさらに大きくなります。

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当たりの喜び

もう覚えましたか?
歌つきの「タノンティアのうた〜初音ミクver.」(remixed by F原)はコチラ↓
http://soundcloud.com/spwn11/track

※歌詞はココ
※midi音源あるのでリミックスしてくれる方は是非ご連絡ください。

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タノミッド

2011年06月03日


今日(もう昨日か)の河北新報に、以前取材を受けた時の記事が載っていました。
写真が大きすぎて、僕の顔も寝不足のむくみがちの顔なので、本来のビジュアル系アーティストの本領を発揮できていませんが、顔写真を切り抜いてそっと財布にでも忍ばせておいてください。

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それにしても、田舎に行けば行くほどコンビニで新聞を売っていない。東京はコンビニやKIOSKで買うことがけっこうあるけれど、やっぱり一戸建てが主の地域は配達が主流なのだな。夜になってやっと仙台市内中心部に戻ってからコンビニで手に入れることができた。

さて今日の現場は門脇の「字」の方のエリア。先日のエリアからさらに海側、石巻港に近くて津波の被害も大きく家屋の1F天井近くまで達していて、新しめの住宅街は言葉は悪いがゴーストタウンのようになっていて住民のほとんどが避難していている。

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家の中の家財は既に全て撤去済みだけれど、庭に溜まった泥とヘドロや漂流物が多い。

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津波はまた海に戻っていく。海に近ければ近いほど水が引いていくのが遅く、まちは取り残されがち。「水が引く前に貴重品を取りに来た」と言うから、泥棒も近寄れなかった、というのは不幸中の幸いで残っていた貴重品類は全て回収できたそうだ。

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少ない作業時間の午前中だけでも土嚢がどんどん積み重なります。

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どこもかしこも泥の山。今日は男2女3の作業だけれど明らかに終わりっこない現場。あと10名もいたらだいぶ進められるだろうけれど、今日もボランティアセンターに集うボランティアの数は少ないです。

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タノンティア5回目のセイコ嬢は泥の山の中から100円札を発見。「宝の山か?!」と期待しつつも、その後何も発見できず。依頼者の奥さまに尋ねましたが、自分のものではないとのこと。ちょっと一旦預からせてもらって警察に届けるつもりですが、私有地で見つかった拾いものって拾得物として扱って貰えるのだろうか?

ところでボランティアを長くやったせいか、このところ僕は半ばビョーキになっている。車で被災地を走っているときに土嚢袋の積み方が気になって気になってしょうがないのだ。悪い土嚢袋は口をしっかりとネジって縛っていないため、雨の日の後は袋の中から泥やヘドロが流れ出てしまっている。気になってしょうがない。かたや綺麗に積まれた土嚢袋を見ると、嬉しくてゾクゾクしてしまう。今日の現場は「土嚢祭」の予感がしたので、僕は一人で土嚢袋の口締めと積みに徹してみた。

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作業終わりの土嚢袋の山、タノミッド。屋根のラインと呼応したピラミッド型が美しいでしょう?美しいフォルムは気持ちがいいし、何よりもキツイ肉体労働作業が楽しくなります。

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どうせやるなら美しく。被災者も気持ちがいいはずです。

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ピラミッド構造は増築もできるし余震の揺れにも強く崩れにくい、まさに合理的な形なのです。そして狭い被災地の敷地で高く積み上げることができ、省スペースで有効に機能します。

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悪い例で出してしまうのは作業をした方々に大変申し訳ないのですが、これでは高く積みあげられずに床面を広く取りすぎてしまいますし、積み上げると崩れやすくなります。雨水の捌けも悪くなります。また、次の段階で土嚢袋をトラックに積み込む作業の時に、重機ではなく人の手で行う場合のことを考えなければなりません。タノミッド型なら安定しているので上を人が歩くことができて、トラックの荷台の高さからも土嚢を詰め込めます。

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裏側からずっとみていると、疲労の錯覚で無数に集まった熟女の乳房のようにも見えてきます。これもまた美しい。
目標は「新築のお城が建ったの?」と見紛うような家より高く積み上げることです。目指せ土嚢彫刻家。

このほか、土地の勾配や雨水の流れ、水捌けの流れを計算して土嚢を積み上げる場所を決めることにも気を遣います。人の動線も大事です。タノミッドに絶妙な角度をつけるのも倒壊対策に有効です。今日はできれば勾配の上方に設置したかったのですが、上方に泥が積んであったのでやむを得ず下方に。悔しい。単なる土嚢袋積みのようでも先読みし状況をイメージすることが大切なのです。

今日では到底作業が終わらなかったので、明日も急遽タノンティアに出ることにしました。現地合流希望の方は明日朝メールで連絡ください。9時半頃にボラセン到着を目指します。

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私としたことが、今日は危なく大ケガするところでした。土嚢袋から突き出たガラス片でザックリ。ママさん食器洗い手袋だったら完全にアウト。軽い切り傷で済みましたが、みなさんくれぐれも厚手のゴム作業手袋をご着用ください。中に軍手をしておくのがベストです。

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今日はタノンティア初参加の奥様カズコさん、甲府の市川さん、常連セイコちゃん。ボラセンで人手足らずのタノンティアチームに加わってもらった横浜の金融マン、イマイズミさんの計5名。明日は引き続きイマイズミさんにもタノンティアとして活動してもらいます!

明日の朝は間違いなく久しぶりに筋肉痛だろうなー。

♪初音ミクちゃんが歌うバージョンの「タノンティアの唄」をタノンティア参加の福原くんが作ってくれました。
http://soundcloud.com/spwn11/track

是非ご試聴アレ。DLもできますよ。

Posted taiga : 02:13 | Permalink | Comment (0)

タノンティア ノ ウタ

オリジナルソング | 2011年06月01日


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「タノンティアの唄」
作詞&作曲 タノタイガ

一、
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは 名も無き ボランティア
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは しがない タノンティア

防水対策 長靴履けよ それでも釘には かなわない
手袋じゃまでも 取ってはならぬ ガラスは危険だ ケガ止まぬ

二、
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは 名も無き ボランティア
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは しがない タノンティア

粉じん対策 マスクを着けろ それでも臭いにゃ 効果ない
鼻毛が伸びても 抜いてはならぬ お口で息して 屁が止まぬ

三、
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは 名も無き ボランティア
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは しがない タノンティア

スコップ握って泥かき始め! 土嚢の袋で ピラミッド
気分は向上 ピアノは重い いか君登場 気が重い

四、
吐き気 腰痛 そのうち馴れる 僕らは 名も無き ボランティア
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは しがない タノンティア

あなたの笑顔が欲しいから 力を合わせて タノンティア
あなたが安らぐためになら みんなで手を取り タノンティア

(くりかえし)
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは 名も無き ボランティア
ヘドロ 瓦礫 かきわけ進む 僕らは しがない タノンティア

©2011 tanotaiga

Posted taiga : 22:38 | Permalink | Comment (1)

シーズン

2011年06月01日


テレビにかぶりつきながら引きこもり、不安で情報に押しつぶされそうな全国のみなさん、こんばんは。タノンティアは今日も石巻です。ある意味、被災地はすこぶる平和です。運動不足でしょうから是非とも体を動かしにお越し下さい。

今日の道は行きも帰りもとても空いていた。6月に入った、というなんとなしの節目でいろいろと現場に向かう車も少なくなったに違いない。少しづつだが状況も良くなっているので緊急の車も少なくなっているのだろう。

さて今日のタノンティアカー同乗者は昨日甲府から再ログインした市川さんのみ。やっぱり平日はなかなか時間が取れない人が多い。まぁ当たり前と言えば当たり前だからしょうがない。アナタのぶんまで働きますよ。

現場の作業は床を剥がした後の床下の泥とヘドロの掻き出し。一番最初の頃に入った現場もこの築山エリア。だいぶかわったなー。

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前回もそうでしたが、作業内容は瓦礫の撤去から床下の泥の掻きだしへと推移しているようです。もっとも間もなく3ヶ月経ち、行政の区画整理案が出てきたり、ゆっくりと今後の方針を考えた上で放棄する人も出てきたというところでしょう。実際、瓦礫撤去要請キャンセルもたくさんニーズにあがってきています。一時的に住むためや貴重品救出のための依頼ではなく、家を再生しようとする人たちの要請が多いのかも知れません。保険金の具体的な支給額が出始めたこともあるでしょう。今日のお宅にも業者が来て見積もりをしていました。

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歪んだ家では建具が外れないこともよくあることです。幸いにものこぎり持参者がいたので事なきを得ました。グッジョブ。

今日の現場は8名。僕ら2人を除いて全員初ボランティア。南は北九州から来た新婚カップル、徳島からは定年退職後のご夫婦、東京からT美出身空間デザイナーとそのお友達のお豆屋さん。
新婚カップルは何と車で福岡からハネムーンの最中旅行とのこと。今日で旅行約3週間目だけれどこのまま北上して北海道まで目指すらしいです。いいねぇ。お店を開くつもりでカフェのリサーチ旅行も兼ねているとのことですが、開店の暁にはいつか必ず訪ねよう。

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ボランティアではいろんな人達との出会いも醍醐味。普通に暮らしていたら全く出会わない人たちも沢山いる。いろんな環境の話が聞けたりします。現場即席チームは久しぶりだったけれど、今日のチームはみんな明るくてとても良かった。お昼休みも和気藹々。

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女豹のポーズで作業です。

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たまには真面目な僕の作業写真も。ウ○コじゃないよ、ヘドロだよ。

何というか、「泥かきシーズン到来!」と言った感じです。もうちょっとユルイと作業は難航、どこまでが地面でどこまでが泥かわからないし、もうちょっと乾いてしまうとサラサラでボロボロで作業ができない。生チョコのような柔らかさの、ひび割れた粘土な感じがとても作業を進めやすい。ホント、彫刻で使う水粘土みたいで懐かしい気持ちになった。彫刻作ってたんだよねぇ...。

こういった作業現場に向かうときには
 土嚢袋、バケツ、スコップ(小)、ショベル(小)、ちりとり、ほうき、ジョレンやジョレンに似た柄の長い床下から泥を掻き出す道具、バール、一輪車
などがあると良いでしょう。釘抜きもついでにできたらいいのでバールも何本か。

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床板を剥がした後にはサビた釘がたくさん出ています。尖っていなくても、くれぐれも上を歩いたり地面に這いつくばるときに目に刺したりしないよう注意!

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作業現場のお隣は平屋借家エリア。明後日には全て取り壊して一度更地にするそうです。中はほぼ撤去済み。

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場所によってはざっくりと撤去済み。

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タノンティアは2名。「眩しいべー?」というご主人の自慢の頭は、ライフラインの某局で働いていて忙しくて床屋に行けないのでご自身で剃ったそうです。

作業も少し早めに終わったし、今日の築山エリアは海にほど近いエリアだったし、初めての人たちばかりということもあったので海岸線沿いの被災地を巡りボランティアセンターにもどりました。

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車はけっこう早い段階で撤去されている。あんなに無数にあったのにかなり少なくなってきた。そして鉄骨やコンテナなどの大物も優先的に撤去されて行っている。

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今日の現場から僅か数十メートルも海側に行けば、ゴーストタウンのような手放された家が建ち並びます。

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冠水もひどい。

最近僕とボランティアしたひとには、できる限りサービスルートを通るように努めてます。幹線を通ってボランティアセンターへ行き現場に行くだけだと、どうしてもごく限られた状態の被災地の状況しかうかがい知ることができない。でもいろんな現場、自衛隊の重機がバリバリやってる更地に近い場所や、瓦礫の堤防、工場地帯、そして臭いや冠水などのなるべくたくさんの情報を肌で感じて持って帰って欲しい。そうすることで、その人達は被災地の現状をそれぞれの土地や身近な人に持って帰って貰えるし、楽しくボランティアできればまた人を呼んでくれたり戻ってきてくれるようなことになるのではないか、と考えているから。僕がだいぶ石巻の大まかな被災状況を把握できて、客観的に被災の違いを見れるようになったこともあるし、市内の渋滞も緩和されてきたこともある。
そして何より僕自身が全体的な復興の変化や推移を見知りたい、ということでもあります。

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と、たまに真面目に考えていることを書いて僕のイメージアップになってしまうと困るので今日はギタリストとしてお届けします。もちろん唄は名曲「タノンティアの唄」。土嚢の袋でピラミッド〜♪
夏のシーズン到来で今日からヤッケも夏色に新調してみたの。常連のチョーさんとお揃いになっちゃったので気持ち悪い。...やっぱりいまいち馴染めない。

ところでボランティアセンターで働くスタッフは全国の社会福祉協議会から派遣された人たち。僕を覚えて慣れ親しんだスタッフがいつの間にか交代で故郷に帰ってしまっていることもしばしば。なので社協の人たちは馴れたボランティアにもゼロから説明しようとしてとても要領が悪くてちょっと面倒臭い。しょうがないんだろうけれど。今日行ったら顔見知りがほとんど居なくなってた。月が替わったせいだよなー。

今日は早帰りだったのでタップリ書いたぞ。明日は雨かなー。

Posted taiga : 20:34 | Permalink | Comment (0)

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