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ボランティア ノ ココロエ2(リーダー)

ボランティア ノ ココロエ | 2011年04月23日


瓦礫の撤去や泥出しには馴れましたか?
それでは是非、チームリーダーを勤めてみましょう。

ボランティアセンターの前でチーム分けをされたときに、ボランティアセンタースタッフから「誰かリーダーをやりませんか?」と尋ねられます。もし、あなたが2,3度現場に出ているなら是非リーダーになってみましょう。

リーダーにはいくつかやるべきことがあるのでお教えします。
<出発前>
・自己紹介などを働きかけ、チームの意思疎通をはかりましょう。
・チームの人数も把握しておきましょう。
・ボランティアセンター(またはスタッフ)の電話番号を控えておきましょう。
・チームの装備品(マスクやゴム手袋など)がきちんと備わっているか確認しましょう。
・ニーズ表をもとに、必要な道具を倉庫に取りに行きましょう。倉庫スタッフに行き先や名前を告げ、ニーズ表を見せて必要な数のスコップや土嚢袋をもらいます。もし、チームメイトが手袋など忘れてしまっている場合、倉庫スタッフにお願いして分けてもらいましょう。
それから、ニーズ表には具体的に道具類の指示が書かれていないことがあります。その場合、作業状況に応じて倉庫スタッフともって行く道具を相談しましょう。以下は作業別の主に必要な道具例です。

☆泥出し>>>スコップ、土嚢袋、バケツ、一輪車など
☆瓦礫撤去>>>土嚢袋、バール、ドライバー、はさみなど
☆畳出し>>>バール、一輪車など
※一輪車はパンクをしていないか、確認しましょう。

道具類を車に積み込み、チームの人数を確認したら現場に出発です。
と、言いたいところですが、おトイレは済ませましたか?作業現場付近には簡易トイレすらないことも予想されます。チーム全員におトイレを勧めておきましょう。倉庫に向かって右手に簡易トイレがあります。

<作業前>
現場に着いたら、まず家主さんにご挨拶しましょう。
「石巻ボランティアセンターから来ました○○と言います!よろしくお願いします!」
元気よく大きな声で叫びましょう。
そして本日の作業内容を確認します。
・トイレの場所
・家から運び出した瓦礫の置き場所
を確認しましょう。瓦礫は地域によっては決められた場所に集積している場合があります。家の外の道路に置く場合は、トラックや重機などの大きな車両が十分通れるような道幅を確保できるようにお願いします。

作業に取りかかる前に被害の状況を見て回り、必要があればチームをさら台所チーム、居間チーム、庭チーム、など適宜こまかく分けるのもリーダーの腕の見せ所です。狭い部屋を全員で作業すると仕事の効率が下がります。

<作業中>
肉体労働の作業で最も重要なことの一つが「適度な休憩」です。このまま続けてやってしまおう、と思わずに作業を中断し、1時間に10分程度の休憩時間をとりましょう。
特にチーム内に女性がいる場合は「疲れたら適度に休んでいいからね」と声をかけておくと良いでしょう。

<お昼休み>
チーム全員で輪になって食事をするように働きかけましょう。見ず知らずの者同士の重要なコミュニケーションの場です。全国各地から駆けつけてくれている人もいます。朝からスタートし、まともに会話できる最初のタイミングです。ここでコミュニケーションがうまくとれれば午後の作業もお茶の子さいさいです。
食事が終わったら、おトイレに行くことも勧めておきましょう。

<作業後>
ボランティア活動は午後4時がリミットです。午後3時半をまわったら、ぼちぼち片付けをはじめていきましょう。
もしかしたら全ての瓦礫の撤去が終わって居なくて後ろ髪を引かれる思いかもしれませんが、今日の作業は終わりにしましょう。続きは明日、別なチームがやってくれます。ボランティアにはバスで来ている人もいるので乗り遅れたら大変です。家主さんも避難所や避難先に帰らなくてはならいのです。
もし現場が断水していなければ泥まみれになった道具類をちょちょっと洗わせてもらいましょう。

家主さんに今日の作業内容を説明しましょう。もし作業が終わらなかった場合は、「継続」の申請をする旨を伝えましょう。
今日一緒に働いたチームと記念撮影などをするのもこのタイミングです。
持ってきた道具の数を確認し車に積み込んだら現場をあとにしましょう。帰り道も渋滞が予想されるのでおトイレも済ませておくほうが良いかもしれません。

ボランティアセンターに戻ったらまず、汚れた道具を倉庫の外にある水場できれいに洗い、倉庫内に道具を戻しに行きましょう。借りる時と同じように個数などを倉庫スタッフに確認してもらいます。

チーム解散です。
別れを惜しみましょう。そしてチームに感謝の気持ちを伝えましょう。
あなたはリーダーです。まだ仕事が残っています。皆が記念撮影などをしているのを横目に、ボランティアセンター内の事務所に向かわなければなりません。

ボランティアのチームリーダーを努める上で、もう一つ大事な仕事として報告書の作成があります。今日の現場の状況、進行具合などをリポートします。作業が完了せずに継続の必要が有る場合などは、その旨を記載したり、次回ボランティアセンターから持参してきたほうがいい機材などの助言、コメントを残しておきます。そうすることによって、翌日その現場に就くチームが状況を把握することができます。

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そこまで終わったら今日のリーダー任務は完了です。大変かって?
いえいえ、はじめは至らないところもあるでしょう。それは場数を踏んで改善していけば良いだけです。
リーダーが的確に指示を出せると、効率よく作業が進み被災者の方々が助かります。ボランティアの人たちも気持ちよく作業して帰れます。より多くの人を幸せにしているのですよ。

<余談>
・現場でわからないことなどがあったらボランティアセンターやスタッフに電話で尋ねましょう。全て自分の判断で決定する必要はありません。
・現場の状況によっては人の手での作業は無理なこともあります。無理をせずに諦めましょう。全てを引き受けてしまうのは事故や怪我の原因になります。
・作業が終わらずに帰らなくてはならないことが多々あります。そこはぐっとこらえましょう。
・作業中にお隣さんから「うちのも手伝って」と言われることがありますが引き受けないようにしましょう。その際、ボランティアセンターに派遣要請をするように電話番号を教えてあげましょう。ついでだから...とやってしまうのは、与えられたミッションを遂行する妨げになります。
ボランティアセンターの方で、被災状況の程度などで優先順位を管理している場合があります。例えば老人の一人暮らし、けが人の有無、身体障害者、教育機関などといった被災住戸・施設が優先されます。このような現場が後回しにならないよう、早く人を回せるように派遣先を決められていることがあるので、そういった直接の申し出はお断りしておきましょう。

そのほか現場に応じて状況判断を迫られることもあります。あなたの腕の見せ所です。
ただ、くれぐれも気負いすぎないように注意して下さい。しょせんボランティア、やれることは限られている、と心に留めておくことも忘れずに。

Posted taiga : 2011年04月23日 07:11

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